理念
子どもたちの「最善の利益」実現をめざし、子育て関係者・実践者と研究者が一緒につくる研究所
あいち保育研究所 規約
組織・役員
役職 | 名前 | 所属 |
---|---|---|
所 長 | 水谷 暎子 | 個人会員 |
事務局長 | 中村 強士 | 日本福祉大学 |
顧 問 | 宍戸 健夫 | 愛知県立大学名誉教授 |
運営委員 | 若干名 |
設立の歴史
1)設立の意義
(1)子どもの権利条約20周年にあたって、公的責任を放棄する保育・学童保育施策に対して、改めて保育所・学童保育所のあり方を実証的に明ら かにすること。
(2)子どもの育ちの変化や子育て困難の現代的課題を明らかにし、保育者・学童保育指導員の専門性を保護者と共に探求すること。
(3)地方自治のありかたが問われている今、県内自治体の保育・学童保育行政に対する理論を構築すること。
(4)これまでの理論や実践や運動を発展させてきた「保護者と職員の共同保育」および「現場実践者と研究者との対等な関係性」を蓄積し、さらに 構築すること。
(5)以上4つの必要性から、保育と学童保育の研究・運動をつなぎ、「量・質」ともに引き上げること。
2)役割
実践者・保護者・研究者が以下のことを求める研究所
・保育・学童保育・子育て関係者の専門性の向上
・地域における豊かな子育て文化の創造
・現場の実態にねざした集団的研究の蓄積
・県内自治体の保育・学童保育行政への理論的貢献
3)設立宣言
『子どもの権利条約』が、1989年に国連で採択され20年がたちました。多くの自治体で『子ども条例』が作られ、「子どもの権利」が語られています。しかし、子どもたちをとりまく現実は、権利の実現とはほど遠い状況にあります。
おとなの顔色をうかがって、自分の思いをおさえこんでしまう子ども。キレることでしかおとなの関心を集めるすべを持たない子ども。生活リズムが不規則で、心身ともに不安定な子ども。3度の食事すら満足に食べられず、ひもじい思いをしている子ども…。いつのまにか、日本の「子どもの貧困率」は14.3%にも及び、生まれながらにして「平等」と「幸せに生き成長する権利」が奪われている子どもたちがいます。「ねぇねぇ」と語りかけ「なあに」と応えてもらう、そんな当たり前の権利を保障することすら、困難な時代になっています。
子どもの育ちを見守り、愛おしむおとな自身も「自己責任」論で追い詰められ、「競争の原理」で分断されています。
愛知県では、派遣・非正規労働者の首切りが全国でも突出しています。もっと子どもと楽しむ時間や、語り合うゆとりを持ちたいのに、おとなたちは日々の生活に追い立てられ厳しい現実と向き合い精一杯生きています。
この愛知で生まれ育つすべての子どもたちに、等しく「最善の利益」を保障するために、私たちおとなにできることはなんでしょうか。
すべての子どもたちに、「最善の利益」を保障する社会をめざして、『子どもの権利条約』採択20周年の今年、私たちはあいち保育研究所を設立します。
2009年11月29日